「良い感じにやっておいてよ」ではAIは動かない|経理も総務も契約審査もAIエージェントに任せて会社を回す設計

「良い感じにやっておいてよ」ではAIは動かない|経理も総務も契約審査もAIエージェントに任せて会社を回す設計

毎週火曜の朝6時から、私の会社では30分おきに担当が動き出します。個人事業の経理、会社の経理、総務、法務・税務の点検、広報。加えて、毎日動くものが2つあります。

どれも人間ではありません。従業員はいません。税理士も行政書士も司法書士も雇っていません。

一人で立ち上げた会社と個人事業の運営を、AIエージェントだけで回しています。経理・総務・営業・広報・法務税務点検・契約審査を、それぞれ別の担当として動かしています。

こう書くと、AIを入れて業務が効率化した話に聞こえます。違います。私には「AI導入前」がありません。 最初からこの前提で会社を作りました。

だから私が書けるのは、効率化の前後比較ではありません。ゼロから組むときに、何をどう決めたかです。この記事では、そこでやったことを他の組織でも使える形に整理します。ツールの使い方の話ではありません。仕事の記憶を、AIの中ではなく会社側に置くための設計の話です。

比較対象は「AIなしの自分」ではなく、専門家に頼んだ場合

先に、この記事の前提をはっきりさせます。

「導入前は1週間かかっていた作業が3時間になった」という言い方は、私の場合は正確ではありません。比較する相手がいないからです。

では何と比べているのか。専門家に相談した場合です。

会社を作れば、登記があり、届出があり、税務があり、契約があります。私にはその知識がありません。本来なら司法書士・行政書士・税理士・弁理士に相談する場面です。その相談時間とコストが、まるごと消えています。

もう1つ、金額より大きいものが消えました。待ち時間です。

相手がいる相談には、必ず往復が発生します。質問を投げ、返事を待ち、追加で確認し、また待つ。1つの判断に数日かかります。AIは即答して、そのまま実行まで進みます。決めた瞬間に前に進める、という状態が常時続きます。

誤解のないように書きます。専門家の代わりにはなりません。 AIが引き受けたのは相談と下調べであって、判定と代理ではありません。判定の権限を持つのは行政の窓口です。だから私は、県税事務所にもハローワークにも自分の足で行きます。AIには一次情報を確認させ、解釈が割れたときは安全側を採らせ、断定はさせません。

消えたのは「調べて整理する時間」で、消えていないのは「決める責任」です。 この線引きが、この記事全体を貫きます。

会社をAIで回すとは、記憶を会社側に置くこと

設計が要る理由は1つです。AIは毎回ゼロから始まります。

先週その仕事をどうやったか、何を決めたか、どこに置いたか。AIはそれを覚えていません。だから毎回、人間が思い出して、説明して、確認することになります。説明の手間が減らなければ、仕事も減りません。

私の運用は、次の一文に集約されます。

AIエージェントは、フォルダの場所も、判断の基準も、過去の決定も、一切持っていません。作業のたびにファイルを読んで、そこから決めます。

AIの中に知識を持たせない。全部、フォルダの中のファイルに書く。AIは毎回それを読む。

こうすると3つのことが起きます。

第一に、やり方を変えたいとき、直すのはファイル1つです。 AIの設定を書き換える必要がありません。

第二に、担当を増やしても矛盾しません。 全員が同じファイルを読むからです。

第三に、その仕事を人間が引き継げます。 ここが、組織にAIを入れるときにいちばん効きます。AIに依存した業務は、AIが止まった瞬間に誰も分からなくなります。記憶がファイル側にあれば、最悪でも人間が手でやれます。

必要な部品は4つだけ

構成要素を整理すると、こうなります。難しいものは1つもありません。

1. 担当の定義書。 誰が何を担当し、何を担当しないかを書いた文書。中身はただの手順書です。

2. 場所の地図。 どのフォルダに何が入っているか、誰が書き込んでよいかを1本にまとめた文書。

3. 決めごとの台帳。 担当ごとに1つ持ちます。まだ決まっていないことと、決まったことを分けて書きます。

4. 決まった時間に自動で動かす仕組み。 決まった時刻に担当を起動します。

私の場合、いま定期実行が8本動いています。火曜の朝に6本、毎日動くものが2本です。火曜の6本は6時から30分おきに並び、最後の1本だけ1時間空けて9時に走ります。

順番には意味があります。整理する担当(経理)を先に、審査する担当(法務税務点検)を後に置きます。逆にすると、審査側が毎回「未整理の書類が溜まっている」と誤検知するからです。担当を複数動かすときは、実行順序そのものが設計です。

火曜朝の定期実行の順序を示した図
火曜の朝は6時から30分おき。整理する担当が先、審査する担当が後

ステップ1:業務を「担当」に割る。ツールではなく職務で割る

最初にやるのは、業務の棚卸しです。ここで多くの人が間違えます。

ツールごとに割ってはいけません。「メール担当」「表計算担当」「サイト担当」という割り方をすると、1つの業務が複数の担当にまたがり、誰も最後まで面倒を見なくなります。

割るのは職務です。私の場合はこうなりました。

  • 記帳と証憑整理をする担当
  • 法定期限を管理する担当
  • 案件を探し、顧客対応を起案する担当
  • 対外発信を作る担当
  • 適法かどうかを審査する担当
  • 相手方から届いた契約書の条項を審査する担当

そのうえで、「担当外」を必ず書きます。 これが効きます。

期限の管理担当には「適法かどうかの判定はしない」と書き、審査担当には「個々の記帳をやり直さない」と書きます。この線がないと、担当が2人とも同じ判断をして、しかも違う結論を出します。

実際、線を引く前の私の状態はこうでした。期限の一覧が4系統・5ファイルに散らばり、3つの文書が別々に「これが正本だ」と宣言していました。 さらに2つの担当が、同じ4項目を毎週2回ずつ判定していました。二重の作業に気づいたのは、担当表を作って並べたときです。

ステップ2:担当ごとに、書き込んでよい場所を決める

次に、担当と場所を1対1で結びます。

各担当は、自分のフォルダの中にしか書き込みません。 他の担当のフォルダは、読むことはできても書き換えられません。

これは権限管理のためではありません。上書き合戦を防ぐためです。

AIは、他人の領域で問題を見つけると親切に直そうとします。ところが直された側の担当は、自分のファイルが変わったことを知らないまま次に走り、元に戻します。人間には何が起きているか分かりません。

だから「見つけても直さない。相手に渡す」を規則にします。渡し方は後述します。

担当とフォルダの対応と、読める・書けるの違いを示した図
担当とフォルダは1対1。他人のフォルダは読めるが、書き換えられない

もう1つ、最初に決めておくべきことがあります。AIにファイルを削除させない。 捨てるものは各担当の配下に置いた「廃棄置き場」に移すだけにして、実際に消すのは人間がやります。移動なら間違えても戻せますが、削除は戻せません。

ステップ3:指示文に手順を書かない

自動実行の設定画面に、手順を長々と書きたくなります。やめたほうがいいです。

私の指示文は、どれも10行ほどしかありません。中身は「このファイルのこの節を読んでから始めろ」だけです。手順・場所・報告の形式・判断の基準は、全部ファイル側にあります。

理由は2つあります。

1つは、変更のたびに貼り直す作業が発生するからです。 一度、ある届出の期限を1日訂正しただけで、指示文3本の貼り直しが必要になりかけました。日付を指示文に書いていたためです。いまは「台帳を読んで判定しろ」とだけ書き、日付は台帳にしか置きません。

もう1つは、管理画面の中身は履歴が追えないからです。 誰がいつ何を変えたのか、後から分かりません。ファイルなら差分が見られます。だから正本はファイルに置き、画面には「そこを読め」とだけ書きます。

同じ理由で、同じ文を複数の場所に書き写さないことも決めました。 これは実際にやらかしました。共通の決まりを各担当の指示文に転記していた時期があり、日付の扱いは8箇所、他の担当への連絡方法は7箇所、報告の保存方法は4箇所に同じ文が散っていました。1箇所直しても、残りが古いまま生き残ります。

いまは共通の決まりを1つの文書にまとめ、全担当の指示文の冒頭に「まずここを読め」と書いています。場所を用意するだけでは足りません。「読め」と書いて初めて読まれます。 私の場合、共通の決まりを置いた当初、指示文に転記していた決まりは効いていた一方で、転記していなかった決まりは、どの担当にも届いていませんでした。 場所はあったのに、読む指示がなかったからです。

ステップ4:決まったことを台帳に固定する

ここが、この運用でいちばん効いた部分です。

AIは、放っておくと毎回同じ提案をしてきます。 先週「それはやらない」と決めたことを、今週また丁寧な理由をつけて提案してきます。悪意はありません。先週の会話を知らないだけです。

対策は単純で、担当ごとに1つ、決めごとの台帳を持たせます。中身は2つの表だけです。

  • 【未決】 … 判断が必要なこと。起票日・期限・論点・なぜ判断が要るか・放置するとどうなるか
  • 【決着済み】 … 決まったこと。決定日・論点・判断・今後の扱い

そして次の3つを規則にします。

第一に、決着済みに載っている論点は二度と提起させない。 覆したいときは、前の判断とその前提を正確に引用して、どこが変わったかを示させます。「一般的には」「念のため」は理由として認めません。

第二に、「放置するとどうなるか」が書けないものは起票させない。 書けないなら、それは判断すべきことではなく感想です。実際にこれで一度失敗しました。ある担当が判断を求めてきた項目の「放置するとどうなるか」の欄が、単なる言い換えになっていました。実際に何が起きるかを書こうとして書けない時点で、答えは出ています。

第三に、台帳に書くだけでなく、報告書にも同じことを書かせる。 片方だけだと、報告を読み飛ばされたときに消えるか、ファイルに書いたまま気づかれないかのどちらかになります。

もう1つ、地味ですが効く規則があります。「聞き直さない」を決めることです。 ある経費の事業割合を100%と確定したなら、その旨を台帳に書いて、毎月問い直させない。実額が出るまで概算を作らないと決めたなら、毎週尋ねさせない。これを書かないと、AIは毎週律儀に同じ質問をしてきます。

ステップ5:担当同士は「箱」でつなぐ

担当が3つを超えると、担当をまたぐ用件が必ず出ます。

最初、私はこれを報告書に書かせていました。うまくいきませんでした。受け取る側が、相手の報告書を読むとは限らないからです。

いまは2つのフォルダを「箱」として使っています。用件が1件あったらファイルを1つ置く。受け取る側は、実行の最初に自分宛のものを読み、対応したら末尾に日付と対応内容を書いて「完了」フォルダへ移す。

規則は3つです。

  • 1つの箱に、用件は1つだけ入れる
  • 「放置するとどうなるか」が書けないものは出さない
  • 物そのものを運ばない。 書類の受け渡しは別のフォルダを使う。箱が運ぶのは用件だけ

そして、いちばん多い抜け方がこれです。報告書に書いた時点で「伝えた」と錯覚する。 ある日、2つの担当が同じ失敗をしました。片方は「他の担当に出したもの:なし」と書いた報告書の本文に、他担当宛の用件を2件書いていました。

いまは、報告を閉じる前に「他の担当のファイル名や領域の名前が本文に出てきていないか」を通しで見させています。出てきていたら、それは他人の領域に触れた証拠です。

担当どうしを箱でつなぐ流れを示した図
用件は箱を経由する。受け取った側が対応記録を書いて完了へ移す

ステップ6:やる側と、見る側を分ける

AIエージェントを増やすとき、いちばん設計が効くのはこの分け方です。

同じ担当に「やること」と「それでよいか審査すること」の両方をさせない。

私の場合、経理の担当は「この支出をどの科目にするか」を決めます。適法かどうかは判定しません。それは審査の担当が別に持ちます。逆に審査担当は、個々の記帳をやり直しません。

理由は専門性ではなく、構造です。 適用する側が制度の是非まで判定すると、審査が形だけになります。審査する側が記帳をやり直すと、帳簿が2つできます。

契約まわりでは、もっとはっきりします。私は契約の仕事を4つに分けました。

  1. 起案と交渉、相手方との窓口
  2. 条項の内容審査
  3. 締結と決裁
  4. 原本の保管と期限管理

1と2を必ず別の担当にします。 1は「受注したい」動機を持っているからです。同じ担当が2をやると、不利な条項を飲む方向に判断が寄ります。大企業が法務部門を事業部門から独立させているのは、専門性のためだけではありません。利益相反を切るためです。この構造は、一人の会社でも同じように効きます。

契約の仕事を4つに分け、1と2の間に線を引いた図
①と②を別の担当にする。分ける理由は専門性ではなく利益相反

もう1つ、審査する側は自分から仕事を探しに行かせません。契約書が届いたときだけ動かします。定期実行にすると、何もない週に「特にありません」という報告が積み上がり、報告そのものが読まれなくなります。

必要なのは技術スキルではなく、マネジメントスキル

ここまで読んで「自分には技術がないから無理だ」と思った方に、はっきり書きます。

技術スキルは要りません。要るのはマネジメントスキルです。

人に仕事を依頼するのと、AIに依頼するのは同じです。「良い感じにやっておいてよ」という視座では、相手が人でもAIでもうまくいきません。

何を成果とするのか。どこまでを任せ、どこから相談させるのか。判断が割れたらどちらを採るのか。それを決めずに投げれば、返ってくるものは期待とずれます。

意思決定は、依頼する側の仕事です。 これはAIの性能が上がっても変わりません。ここを取り違えると、AIをどれだけ増やしても成果が出ません。

だから私は、次の4つを手放していません。

1. 外部への送信。 メール、フォーム送信、SNSの投稿。AIは文面を作るところまでで、送るのは私です。相手に届いた瞬間に、それは会社の意思表示になります。

2. 署名・押印の対象になる文書への直接の書き込み。 契約書そのものはAIに一切触らせません。理由は品質ではありません。AIが編集した事実が残ると、その文書のどこまでが誰の意思なのかを説明できなくなるからです。AIが作るのは「そのまま貼れる文言」までで、貼るのは私がやります。

3. 自分たちのルールそのものの書き換え。 担当表・場所の地図・共通の決まり。ここをAIに書き換えさせると、AIが自分の制約を自分で外せてしまいます。変更が必要と判断したときは、差分を提示させて、私が承認してから直します。

4. どちらを選ぶかの経営判断。 ルールの当てはめはAIができます。「このルールに従うとAになる」までは機械的に出せます。しかし、AとBのどちらを選ぶかは経営判断です。ここを渡すと、選んだ理由が誰にも説明できなくなります。

AIがやることと人間が手放さないことを分けた図
AIに渡すのは調べて整理するところまで。決めるのは人間

技術が要らない代わりに、この4つから逃げないことが条件になります。

実際に起きた事故と、そこから作った決まり

きれいごとだけ書いても再現性がないので、実際に壊れた話を書きます。

事故1:古いコピーで上書きして、その日の変更が全部消えた。
ある日の夕方17時53分、別の作業をしていたセッションが、朝に取り込んだ古いコピーで共通の文書3本をまとめて書き戻しました。その日の改訂が消えました。復旧は翌朝8時7分です。古い内容で新しい内容を上書きしても、エラーは出ません。黙って消えます。
対策は3つ。書き込む直前にもう一度取り直す。書く前に差分を取る。書き戻すときは相手側の更新時刻を照合する。

事故2:同じ日に2回動かして、報告が上書きされた。
定期実行のあとに、確認のためもう一度手で回すことは普通に起きます。ところが名前が同じなので、1回目の報告が消えました。
いまは、1回目は時刻なしの名前で、2回目以降は末尾に時刻を付けた別ファイルにします。その日の最初の1回を代表値とし、推移の比較には最初の1回どうしを使います。 夕方の値と前日の朝の値を比べると、伸びが実際より大きく見えます。

事故3:実物を読まずに答えた。
ある日、1つの担当が7件の記述ミスを出しました。「4段落あります」と書いた箇所が実際は3段落、といった具合です。原因は1つでした。検証のときはファイルを読んでいたので全部正しく、報告を書くときは読んでいなかった。順序が逆でした。
いまは「答える前に実物を読む」を手順の中に明示的な工程として入れています。この直後の作業では食い違いがゼロになりました。

事故4:記録そのものが静かに間違っていた。
過去に送った案内の記録を突き合わせたところ、61件の送信日が実際と1日ずれて記録されていました。 人間もAIも、半月以上気づいていませんでした。

この4つに共通するのは、「エラーが出ないまま壊れる」ことです。 AIの運用で怖いのは止まることではありません。止まらずに間違い続けることです。だから、突き合わせる工程を明示的に設計に入れます。

最初の1週間でやること

全部を一度に作る必要はありません。私も1週間で組んだわけではなく、動かしながら直しました。共通の決まりを書いた文書は、作ってから7日間で31回改訂しています。設計は最初に完成しません。事故のたびに1行ずつ足すものです。

最小構成なら、この順で始められます。

1日目:業務を紙に書き出し、3〜4個の担当に割る。 最初から7個作らないことです。重なりが見えなくなります。

2日目:フォルダを担当ごとに分け、地図を1枚書く。 どこに何があり、誰が書いてよいか。それだけです。

3日目:担当1つ分の手順書を書く。 私が最初に作ったのは記帳の担当です。毎週必ず発生し、やることが決まっているので、手順書に落としやすい種類の仕事でした。

4日目:決めごとの台帳を作り、決まっていることを書き出す。 書き出してみると、自分でもまだ決めていなかったことが出てきます。それが最初の【未決】になります。

5日目:定期実行を1本だけ登録し、1週間回す。 増やすのは、1本が安定してからです。

6日目以降:出てきたずれを、その都度ルールに変える。 ここが本体です。

私が自分に課しているのは、同じ指摘を2回したら、それは手間ではなく仕組みの穴だと考えることです。 1回目は指摘して直す。2回目が来たら、指摘そのものが要らなくなる形をルールに書きます。

この運用でできないこと ―― 作業は減るが、意思決定は減らない

最後に、いま困っていることを正直に書きます。

AIエージェントからは、いまも毎日のように問いが来ます。この論点はどちらを採るか。この整理の仕方でよいか。この期限をどう扱うか。私はそれにひたすら向き合って、意思決定し続けています。

減ったのは作業であって、意思決定の量ではありません。むしろ増えました。

これは設計の失敗ではなく、構造上そうなります。担当を増やすほど、判断を求められる回数は増えます。前の章に書いた「必要なのはマネジメントスキル」の裏返しです。マネジメントとは意思決定を引き受けることなので、任せる相手が増えれば、決める回数も増えます。

だから期待値を正しく持ってください。

  • 作った直後は、確実に手間が増えます。 手順書と地図と台帳を作る時間は、その業務を自分でやるより長くかかります。回収できるのは、同じ業務が繰り返し発生する場合だけです
  • 専門家の代わりにはなりません。 一次情報を確認し、論点を整理するところまでです。判定はできません
  • AIが黙って間違えることは、今後もなくなりません。 減らせるのは、間違いに気づける確率だけです

それでも私はこの運用を選びます。決めるべきことが目の前に並んでいる状態は、決めるべきことが見えていない状態より、はるかに健全だからです。

まとめ

  • AIに仕事が積み上がらないのは、性能ではなく記憶が残らないからです。仕事の記憶を、AIの中ではなくフォルダ側に置くと積み上がり始めます
  • 部品は4つだけです。担当の定義書・場所の地図・決めごとの台帳・定期実行。担当は職務で割り、「担当外」を必ず書きます
  • やる側と審査する側を必ず分けます。 理由は専門性ではなく利益相反です。一人の会社でも同じように効きます
  • 必要なのは技術スキルではなく、マネジメントスキルです。「良い感じにやっておいてよ」では、相手が人でもAIでもうまくいきません
  • 作業は減りますが、意思決定は減りません。 増えます。そこを引き受ける覚悟が、この運用の唯一の前提条件です

「うちの業務を、どこで担当に割ればいいのか分からない」「一度作ってみたが、AIが毎回違うことを言う」という方は、AI技術顧問サービスとして、最初の担当の割り方から一緒に設計しています。無料の30分オンライン診断で状況を伺えます。最初の割り方を決められれば、そのあとの3ヶ月が変わります。

この記事の内容について、現場で整理したい方へ

AI×IoTの技術顧問として、月額契約で継続伴走しています。PoC設計・技術判断・組織設計・ベンダー管理・実装支援まで、現場で動くまで一緒に進めます。受託開発(請負)ではありません。

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About The Author

Hideki
AI coordinator株式会社 代表取締役/東京海洋大学 産学官連携研究員。AIロボティクスのスタートアップで執行役員CTO 兼 VPoEとして収穫ロボットの開発組織を統括(2026年7月まで)。画像認識関連のAI特許3件取得・1件出願中。現在はAI・ロボティクス・IoTの現場実装を、月額の技術顧問契約で「現場で動くまで」伴走しています。
会社概要 → www.ai-coordinator.co.jp