【5分で解決】OneDriveに職場アカウントでサインインできない|エラー657rx / 0x80090016 の直し方

【5分で解決】OneDriveに職場アカウントでサインインできない|エラー657rx / 0x80090016 の直し方

OneDrive の同期アプリに職場アカウントを追加しようとして、サインインの画面から先へ進めなくなりました。

エラーコードは 657rx。詳細を開くと 0x80090016 と出ます。「キーセットが存在しません」という意味です。

サインアウトも再インストールも効きません。壊れているのは OneDrive ではないからです。 直し方は5分で終わります。この記事はその手順の備忘録です。

症状:3つのエラーコードが順番に出る

最初に出たのは 0x8004deef でした。サインイン画面でメールアドレスを入れ、パスワードを通した直後に出ます。

このとき OneDrive をリセットしたり、資格情報マネージャーの項目を消したりすると、次は 0x8004de40(接続できません)に変わります。ネットワークは正常なのに、です。

そして最後にこうなります。

<code>サインインの問題が発生しました
エラーコード: 657rx
サブステータス: 6008
Code: 2148073494
</code>

2148073494 を16進数にすると 0x80090016 です。Windows の暗号 API が返すエラーで、「鍵の入れ物が見つからない」 という状態を指します。

エラーが浅い層から深い層へ移動しています。つまり、消す作業を続けたことで悪化していました。

原因:壊れているのは WAM のキャッシュ

Windows は、職場アカウントのトークンを OneDrive の中には持っていません。WAM(Web Account Manager)という OS 側のしくみが預かっています。

実体はこのフォルダです。

<code>%LOCALAPPDATA%\Packages\Microsoft.AAD.BrokerPlugin_cw5n1h2txyewy
</code>

Microsoft 365 のアプリはすべてここを共有しています。OneDrive も Teams も Outlook も、サインインのたびにこの中を読みます。

ここが壊れると、OneDrive を何度入れ直しても直りません。 入れ直しているのは、壊れていない側だからです。

逆に言えば、ここを空にして作り直させれば直ります。

解決手順(所要5分)

PowerShell を 管理者として実行 します。スタートメニューで「PowerShell」を右クリックして「管理者として実行」を選びます。プロンプトが PS C:\Windows\system32> から始まっていれば正しく起動しています。

1. WAM を使っているアプリを全部止める

<code>'OneDrive','Teams','ms-teams','OUTLOOK','WINWORD','EXCEL','POWERPNT','msedgewebview2' |
  ForEach-Object { Get-Process $_ -EA SilentlyContinue | Stop-Process -Force }
taskkill /F /IM Microsoft.AAD.BrokerPlugin.exe 2>$null
</code>

1つでも起動していると、ファイルがロックされて消えません。 Office のアプリは閉じたつもりでも常駐していることがあるので、コマンドでまとめて落とします。

2. WAM の中身を消す

<code>$p = "$env:LOCALAPPDATA\Packages\Microsoft.AAD.BrokerPlugin_cw5n1h2txyewy"
Get-ChildItem $p -Force | Remove-Item -Recurse -Force -EA SilentlyContinue
</code>

3. 再起動する

再起動は省略できません。 WAM は OS の常駐プロセスなので、再起動しないと古い状態のまま動き続けます。

再起動後に OneDrive を起動し、職場アカウントのメールアドレスを入れてサインインします。

フォルダごとリネームしようとすると失敗する

先に退避しておこうとして、フォルダ名を変えようとしました。管理者権限でも拒否されます。

<code>Rename-Item : アクセスが拒否されました。
</code>

このフォルダはアプリコンテナに登録されているので、フォルダそのものは動かせません。 中身のファイルは消せます。

フォルダは残したまま、中身だけを消す。 これが正解です。手順2のコマンドが $p そのものではなく Get-ChildItem $p から始まっているのは、このためです。

私はここで一度手が止まりました。同じところで止まる人がいると思うので書いておきます。

消えたかどうかの確認

手順2のあと、再起動の前に数えます。

<code>Get-ChildItem $p -Recurse -Force -File -EA SilentlyContinue |
  Measure-Object | Select-Object -ExpandProperty Count
</code>

一桁なら成功です。 私の環境では 4 でした。数百件のまま変わらないなら、手順1で止めきれていないアプリが残っています。

フォルダ自体は8個ほど残りますが、これは空の器なので問題ありません。

直ったかどうかの見分け方

タスクトレイの雲のアイコンで判別できます。

アイコン 種類
白または灰色の雲 個人用 Microsoft アカウント
青い雲 職場または学校アカウント

職場アカウントを2つ追加したなら、青い雲が2つ並びます。 白い雲しか出ていないなら、まだ職場アカウントが入っていません。

エクスプローラーの左ペインにも、組織名のついたフォルダが増えます。

やらなくていいこと

遠回りした分を書いておきます。次の3つは、この症状には効きませんでした。

  • OneDrive の再インストール — 壊れているのは OneDrive ではないので、入れ直しても同じ画面に戻ります
  • 資格情報マネージャー(cmdkey)の削除 — ここに職場アカウントのトークンは入っていません
  • onedrive.exe /reset — 同期の設定は初期化されますが、WAM には触れません

そして、やってはいけないこと が2つあります。

  • TPM のクリア — Windows Hello やディスクの暗号化キーを巻き込みます。今回の症状には不要です
  • %APPDATA%\Microsoft\CryptoProtect の削除 — DPAPI のマスターキーです。消すと、ブラウザに保存したパスワードや Cookie がまとめて読めなくなります

「鍵が見つからない」というエラーを見ると鍵そのものを消したくなりますが、逆効果です。 消すのは WAM のキャッシュだけで足ります。

検証環境

項目 内容
OS Windows 11 Pro バージョン 25H2(ビルド 26200.9168)
OneDrive 同期アプリ 26.153.0809.0004
アカウント構成 個人用アカウント1つ + 職場アカウント2つ

職場アカウントは、テナントの異なる Microsoft 365 の組織アカウント2つです。1台の PC に複数のテナントの職場アカウントを同時にマウントできます。 これができないと思い込んでいましたが、上記の手順のあと、問題なく3つ並びました。

まとめ

  • エラー 657rx / 0x80090016 は、OneDrive ではなく WAM のキャッシュ破損です
  • Microsoft.AAD.BrokerPlugin_cw5n1h2txyewy の中身を消して再起動すれば直ります
  • フォルダごとリネームはできません。中身だけを消します
  • TPM のクリアと DPAPI の削除はしないでください。被害が広がります

サインインのエラーは、出ている画面のアプリが壊れているとは限りません。どの層が持っている情報なのかを先に切り分けると、消さなくていいものを消さずに済みます。 今回はそれを守れず、0x8004deef0x80090016 まで悪化させました。

「社内の PC で同じ症状が何台か出ている」「Microsoft 365 のアカウント設計から見直したい」という段階であれば、無料の30分オンライン診断で状況を伺います。手順の話だけでなく、AI技術顧問として運用の設計から一緒に見ています。

この記事の技術を、現場で実装したい方へ

AI×IoTの技術顧問として、月額契約で継続伴走しています。PoC設計・技術判断・組織設計・ベンダー管理・実装支援まで、現場で動くまで一緒に進めます。受託開発(請負)ではありません。

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About The Author

Hideki
AI coordinator株式会社 代表取締役/東京海洋大学 産学官連携研究員。AIロボティクスのスタートアップで執行役員CTO 兼 VPoEとして収穫ロボットの開発組織を統括(2026年7月まで)。画像認識関連のAI特許3件取得・1件出願中。現在はAI・ロボティクス・IoTの現場実装を、月額の技術顧問契約で「現場で動くまで」伴走しています。
会社概要 → www.ai-coordinator.co.jp